2009年10月04日

夜は短し歩けよ乙女



「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。けれど先輩の想いに気づかない彼女は、頻発する“偶然の出逢い”にも「奇遇ですねえ!」と言うばかり。そんな2人を待ち受けるのは、個性溢れる曲者たちと珍事件の数々だった。山本周五郎賞を受賞し、本屋大賞2位にも選ばれた、キュートでポップな恋愛ファンタジーの傑作。


擬古文体と、確信犯だと思われるベタすぎる描写および展開を受け入れることができれば、好きになれるお話。でも「お約束すぎる」と言って文句をつけるのはお門違いですよね。
個人的には途中ちょっと苦しかったのですが、最終話の現実からの飛躍の仕方が素晴らしかったので相殺されたかなあというところです。ただ「キュートでポップ」というよりは、「妄想上の「キュート」とストーカー気味の「ポップ」が織りなす恋愛ファンタジー」だけど。



まんが版もあるんですね。絵がかわいい。amazonのレビューだと微妙だけど、原作にこだわりがなければそこそこ楽しめそうでしょうか。


森見登美彦は初めて読んだけど、定番のお話を、個性的な登場人物と妄想または想像力で飛躍させて、最後にまた誰もが納得するあるべき位置へと着地させるのが上手い人なのかなと思いました。
posted by alek at 14:50| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月23日

[本]購入リスト

*ウォッチメン(原作)


「グラフィックノベル」という形式を極限まで利用しきっている本。
復刊と同時に購入していたのですが、ページあたりの情報量の多さと感情移入できないキャラクターばかりなのが災いして、読みこなすのに時間がかかってしまいました。
重量的にも物語的にも重いので、再読はしんどいけど、一度読んだ方がいい部類の本。個人的には本編よりも『黒の船』の方が好みでした。
そうこうしているうちに、来月には『フロム・ヘル』が出るという。

*九年目の魔法


ウォッチメンと同時に上げるのってどうなの。
DWJの傑作ファンタジー兼少女小説。YA向けハードカバー版もありますが、挿絵が無い方が良いので文庫がお勧め。
大雑把かつ乱暴に言うと、現代を舞台にした「あしながおじさんmeets妖精譚」てな話なんですが、あしながおじさんと同様、どうしてもリンさんが悪い人に見えてしまうのが困りもの・・・?
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2009年05月15日

わたしが幽霊だった時



(amazonより)
歩いててふと気がついたら、あたし幽霊になってた! 頭がぼやけてて何も思い出せないし、下を見たら自分の体がないじゃないの。生垣やドアをすり抜けて家のなかに入ると、だいっ嫌いな姉さんや妹たちが相変わらずのケンカ。誰もこっちに気づきゃしない。でも、どうして幽霊なんかに!? おかしくもほろ苦い現代ファンタジイ。


久しぶりのDWJ読書。
ファンタジーというよりはホラーで、全くつつましやかではない現代版若草物語とでもいうようなお話。登場人物が多いわけではないし、主要な舞台も2か所だけでわかりやすいので、DWJ初心者におすすめ。

ホラーコメディとしても少女小説としても、家族ものとしてもよくできています。ホラーな場面は陰鬱でそれなりに怖いし、怖いもの知らずな割に幼く不安定な姉妹や、仲が悪くても無関心なようでもまとまっている家族には説得力があります。
主人公のおかれた状況が結構悲惨なんですが、幸せになることをほのめかして終わるので、後味も悪くないです。

クレストマンシーの新刊が出たんですね。
順調に翻訳が出るようになったことに関してはジブリ様々です。

posted by alek at 22:49| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月10日

わたしを離さないで



*ネタばれしないために、ぼかして書いています

100年後にも残っている傑作だと思う反面、読者が一人残らず抱くであろう疑問をあえて完全に無視することで成立しているお話なので、傑作と言いきることが悩ましい作品。そこが焦点ではないのはわかっていますが、そこを踏まえた上でどうなるか、というのも読んでみたいです。イーガンだったら熱い青春SFになりそう。

傑作の理由は、抑えた筆致、簡潔で柔らかく分かりやすい言葉づかいで綴られる細部まで行きとどいた風景や心情描写、徐々に明かされていく世界のゆがみと謎から目が離せない展開、とほぼ完璧な小説だからです。最後まで淡々と語られるため、ちょっとタルく感じられる可能性もありますが。
子どもの頃から一緒に育ってきた男女の成長を描いた青春小説の側面もあり、倫理道徳上の価値観の転換も背景にあり、「どう生きるか」ということについての話でもあるわけで、高校の課題図書に良さそう。中盤の展開がダメかしら。

映画化で既に撮影中で、imdbを信じるならばキーラ・ナイトレイがルース役だそうです。個人的に、キーラは「いい子ではあるのだけど、性格に難アリの美人」がイメージなので(「ベッカムに恋して」の親友役とか)、これはぴったり。キャストはわりとよさそうなので、内容も伴うといいですね。
posted by alek at 18:24| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月08日

ヘルボーイ:闇が呼ぶ



メインストーリーの続巻出ました。
数年ぶりで今までのあらすじをすっかり忘れてしまっていたため、巻末の解説でおさらい。いつもインタビューやらスケッチやら解説やらついていて、お値段はアレですが親切設計でありがたいです。
前巻もやっぱり再読。新刊出るたびに同じことやってるような。

「ヘルボーイ」本筋のストーリー自体はいままであまり好きではなかったのですが(結局ナチスとロシアが悪役かよ!という意味で)、新章突入してからは、短編で描いていたような民話と伝説の世界に展開していてめっぽう面白いです(今回はスラヴ神話ネタ)。
今回はミニョーラ以外の人が作画担当でしたが、こちらも違和感なくて良かったです。動物が上手いのがポイント高い。ドモヴォイもキュートでした。

ミニョーラは「ホビットの冒険」映画版のスタッフに入るという話もあるそうで、まだしばらく長編は描けそうにないのかなあ。
たまには見たいけど。

posted by alek at 21:56| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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