2010年02月11日

『詩人たちの旅』『聖なる島々へ』(デイルマーク王国史)

DWJ初期作品全4巻の2巻まで感想です。
初期作品ということで、キャラクターと伏線が四方八方に暴れまわるおなじみの展開ではなく、物語がストレートに進むので分かりやすいです。全てのキャラクターに憎めない魅力があり、キャラものとしてもよくできてるのがDWJ小説なのですが、まだそこまでのものはまだ無いようです。
土俗的な設定は呪われた首環の物語のノリに近いですね。



1巻。
2冊読んだうちではこちらの方が好き。
子どもたちが力を合わせてがんばるので、それなりに元気がもらえるお話。基本的には逃避行ものですが。モリルがけなげでかわいい。



2巻目。主要キャラクターがどうしても好きになれない上に、前半部分は辛い環境の少年少女が苦労する話なので、読み進めるのに難儀しました。後半、王道ファンタジー展開になってからはかなり面白く、一気読み状態でしたが。
1巻は陸路でしたが2巻は海を逃避行。1巻の事件で遠景となっていた事象について語られます。
何やら重大な秘密があるらしき主人公なのですが、はっきりとは明かされないまま終わってしまうので、ちょっとモヤっとしてしまう人もいるかも。
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2010年01月20日

ブランディングズ城は荒れ模様



ブランディングズ城の夏の稲妻の続編。前作の10日後から始まります。婚約中のカップルに頭の中がお花畑のエムズワース卿の愛豚、その他新キャラも交えたドタバタほのぼのユーモア小説。
古き良き時代の英国上流階級のお話です。優雅にお茶でもいただきながらどうぞ。お茶吹いて本汚さないようにね!
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2010年01月06日

魔法の声



(amazonより引用)
少女メギーの父モーは、物語の登場人物をこの世へ呼び出す魔法の声を持っていた。9年前、その声に呼びだされてしまった登場人物と引き替えに、母親が物語の世界に消えてしまったのだ。物語から飛び出た悪者に、父と叔母とともに連れ去られたメギーは、悪と立ち向かうはめに。名作冒険小説がたくさん出てくる「物語」をめぐる冒険ファンタジー。


つまらないとは言わないけど、面白いとも言い難いお話でした。最後はちゃんとメギー(主人公)に収束して終わるので、まとめ方はきれいなんだけど、そこまでの道程が惜しい。
「物語の力」については熱く語られているんだけど、サブテーマ(だよね?)の少女の成長だとか、父娘の絆あたりが弱すぎるような。主人公が「殺して!」とか叫ぶのもどうかと思う。頭固いかもしれないけど。これなら少年主人公にして、尊敬すべき素敵なお父さんとの冒険譚にしてしまった方が素直に楽しめたのでないかしら。
バランスという点では、12歳の女の子が主人公のわりに、設定が大人向けで大人読者としてはもったいなく感じてしまいました。モー(父親)を主人公にして、行方不明の奥さんを探す純愛ロマン(笑)か、ホコリ指を主人公にして異世界冒険譚にした方がより燃える話になったのではないかなあ。あくまでも児童書ということであれば、サブプロットはもっと控えめで薄い本にした方がよかったんじゃないかと。余計な御世話だけど。
一番残念だったのは訳かもしれません。12歳児のお父さんの一人称が「わし」は無いでしょう・・・・。

映画化してたんですが、日本ではDVDスルー。映画の出来も賛否両論みたいですが、トレイラー観る限りでは原作よりもエンターテインメントに徹している分面白そう(ごめん・・・・)。ブレンダン・フレイザー主演ですが、どう見てもポール・ベタニー鑑賞映画です。本当にありがとうございました。

Inkheart - Trailer (HD)
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2009年12月29日

『フロム・ヘル』上・下





「切り裂きジャックもの」のグラフィックノヴェルです。以前ジョニー・デップ主演で映画化されたんですけどつまらなかったので、傑作と名高い原作はどんなだかずっと興味があったんです。
今年翻訳が出たのでやっと読めました。
・・・・・・映画って、少なくとも犯人と登場人物は原作通りだったのね・・・・・。

原作ですが、えー、「これはスゴ本だからすぐ読め今読め」と人の肩を掴んでガクガクゆすりたい衝動にかられるくらいにとんでもない本だということは言えるのですが、じゃあどんなのと問われると上手く説明できないです。あと3回くらい読めばなんとかなるかもしれない・・・。
「切り裂きジャックは誰か」というような話ではなく、世紀末のヴィクトリア朝ロンドンという混沌とした都市であるとか、20世紀という時代への橋渡しとしての「切り裂きジャックという存在」についてのお話とでも言ったらいいのかしら。
補遺も秀逸。親切すぎる。特に「カモメ捕りのダンス」が素晴らしい。とびきりの猟奇性はあるものの、この連続殺人事件に囚われた人々の数と狂騒も異常だよなあ。

アラン・ムーアはこれと『ウォッチメン』しか読んでませんが、『ウォッチメン』よりはこちらの方が読みやすかったです。どんなに面白くても、スーパーヒーローものは読みづらいようで。そこが問題なのか。
『フロム・ヘル』は初読時は登場人物の顔の区別がつかなくて困りましたが、2回目は大丈夫でした。グラフィックノヴェルなのに、膨大なセリフに集中しちゃって、絵にまで意識が回らないんだよね・・・。
posted by alek at 18:32| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月24日

ゴーレム 100



22世紀のある巨大都市で、突如理解不能で残虐な連続殺人事件が発生した。犯人は、8人の上品な蜜蜂レディたちが退屈まぎれに執り行った儀式で召喚した謎の悪魔ゴーレム100。事件の鍵を握るのは才気溢れる有能な科学者ブレイズ・シマ、事件を追うのは美貌の黒人で精神工学者グレッチェン・ナン、そして敏腕警察官インドゥニ。ゴーレム100をめぐり、3人は集合的無意識の核とそのまた向こうを抜け、めくるめく激越なる現実世界とサブリミナルな世界に突入、自分の魂と人類の生存をかけて闘いを挑む。


エンターテインメント文芸(かもしれない)ポルノ。奇書。SFだけど、ジャンルでくくりたくは無いというか、そもそもジャンル固定することに意味があるのか。こんなにグラフィックを多用しているにもかかわらず、映像化が無理そうな話も珍しい。

有閑マダムが退屈しのぎに召喚した悪魔が下界(スラム)で殺戮をしてまわり、その謎を解くためにメインキャラクターが右往左往するお話。でも発端であるマダム達は下々のことなど何も知らないという。
かなり笑えるんですが、全編ギャグなのか高尚な文学的意図があるのか判断に迷ってしまいます。どっちにとってもいいんだとは思うんだけど、人類の進化や社会への危惧というようなテーマよりも、その結論結末へ至るまでの過程への発想とお遊びを楽しむことの方が、やっぱり重要でしょうかね。



posted by alek at 22:09| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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